重力減光

重力減光(Gravity darkening)は、恒星自転により起こる天文現象で、赤道よりも暗く冷たくなる。

自転により遠心力が生じるが、極よりも赤道の方が大きな遠心力を受ける。[1]

極に比べて、遠心力により赤道では表面重力が弱くなり、その結果ガスは密度が低くなり、暗く冷たくなる。

しし座レグルスのように、扁球のような形になるほどに自転が非常に速い恒星では、この現象が目立つ。

脚注

  1. ^ 遠心力は、以下の式によって表される。
    F centrifugal = m Ω 2 ρ {\displaystyle F_{\text{centrifugal}}=m\Omega ^{2}\rho }
    ここで、 m {\displaystyle m} は重力であり、 Ω {\displaystyle \Omega } は角速度、 ρ {\displaystyle \rho } は自転軸からの半径方向距離である。恒星の場合、 ρ {\displaystyle \rho } の値は赤道で最大値を取り、極で最小値を取る。これは、恒星の赤道領域は、極と比べてより大きな遠心力を持つことを示す。