谷地頭停留場

谷地頭停留場
全景(2009年5月)
やちがしら
YACHIGASHIRA
Y25 青柳町 (0.4 km)
地図
所在地 北海道函館市谷地頭町35-2先、25-16先
北緯41度45分11.67秒 東経140度42分58.84秒 / 北緯41.7532417度 東経140.7163444度 / 41.7532417; 140.7163444 (谷地頭停留場)座標: 北緯41度45分11.67秒 東経140度42分58.84秒 / 北緯41.7532417度 東経140.7163444度 / 41.7532417; 140.7163444 (谷地頭停留場)
駅番号 Y26
所属事業者 函館市企業局交通部
所属路線 函館市電 宝来・谷地頭線
キロ程 1.4 km(十字街起点)
湯の川より9.2 km
駅構造 地上駅(停留場)
ホーム 2面1線
乗降人員
-統計年度-
666[1]人/日
-2019年-
開業年月日 1913年10月30日
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全景(2008年9月)

谷地頭停留場(やちがしらていりゅうじょう)は、北海道函館市谷地頭町35番地先、25番地先にある函館市企業局交通部(函館市電)宝来・谷地頭線の停留場である。駅番号はY26。映画『犬と私の10の約束』でロケ地となる。

宝来・谷地頭線の終着。函館市最南端、かつ北海道最南端の停留場でもある。

歴史

構造

  • 2面1線で、手前までは複線である。
  • ホーム部分にはプレハブ待合室が設置されている。
  • 降り場・乗り場ホームともに上屋が設置されている。
  • ホーム南側交差点に横断歩道があり、ホームまではこの横断歩道を行き来する。横断歩道に接する側のホームはバリアフリー対応のスロープが設置されている。
  • 当停留所と青柳町停留場間は函館市企業局交通部が現在運営する営業路線では最急勾配の58.3‰がある[4]。付近は凹地で海抜が海水面とほぼ同水準である[5]
  • 谷地頭停留場・待合室(2018年03月24日撮影)
    谷地頭停留場・待合室(2018年03月24日撮影)
  • 谷地頭停留場・バリアフリースロープ(2018年03月24日撮影)
    谷地頭停留場・バリアフリースロープ(2018年03月24日撮影)

周辺

なお、谷地頭停留場から見て交差点左向こう側角に公衆トイレがある。

かつてあった周辺施設 

事故

1999年1月2日15時頃、青柳町停留場から当停留場へ向かっていた8000形8005号が下り坂でスリップを起こし、止まりきれずにレール上の車輪止め(高さ約100 mm)を乗り越え、さらにゴムクッション付き金属製車体止め(高さ800 mm)をなぎ倒し、プレハブ造りの待合室に衝突、全壊させた[2]。乗客30人にけがはなかったが、待合室にいた5人が打撲などを負った[2]

運転士によると、手順通りに下り坂約300 mのうち残り100 m手前からブレーキをかけたが、スリップして止まりきれなかったという。事故後、当該車両のブレーキ系統に異常は見られず、自力走行ができた。

この日は朝からスリップしやすく、砂を撒くなどして対策していた。当駅に入るには右カーブがあり減速する必要があるが、もし減速ができなければカーブも曲がりきれない危険性がある。また併用軌道で、自動車がレールに泥を付着させたり、海に近いことから潮風による塩分が付着するとスリップしやすくなる。

事故当時の停留場における車輪止め・車体止めの設備も十分とはいえず、待合室の位置など、停留場施設の見直しが必要とされた。

なお企業局交通部では、運行前や運行途中に道路の状況を確認して融雪剤や砂を撒くようにしている。運転士にも連絡をとり、全車両に砂を載せて運転士も必要に応じて随時撒くようにし、安全に運行できるように努力している[7][8]。また、現在は坂の途中にあるカーブ手前(青柳町34番地先)に一時停止を促す標識が設置されており、全車その地点で一時停止を行った上で停留場に向かうことになっている。

  • 谷地頭方面に向かう電車に向けられての制限速度と一時停止位置の標識
    谷地頭方面に向かう電車に向けられての制限速度と一時停止位置の標識
  • 標識の設置状況
    標識の設置状況

参考までに軌道建設規程(国土交通省令)第十六条では、本線の坂は40‰(4%)より急にしてはならない。ただ例外規定があり、特別な区間は67‰(6.7%)まで許されている[9]

隣の停留場

函館市企業局交通部
宝来・谷地頭線
青柳町停留場 (Y25) - 谷地頭停留場 (Y26)

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “北海道 駅乗降客数”. 2021年3月11日閲覧。
  2. ^ a b c 鉄道ジャーナル』第33巻第4号、鉄道ジャーナル社、1999年4月、99頁。 
  3. ^ 谷地頭折返線線路改良工事に伴う市電の運休についてより、2017年11月30日閲覧
  4. ^ 『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 No.11(札幌市交通局・函館市企業局)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年5月、17頁。全国書誌番号:21928058。 
  5. ^ “谷地頭電停付近の溢水(いっすい)”. はこだて市史編さん室だより第8号. 函館市. 2013年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月4日閲覧。
  6. ^ 函館産業遺産研究会 2011, p. 17.
  7. ^ 函館新聞』1999年1月3日、4日
  8. ^ 北海道新聞』1999年1月3日
  9. ^ “軌道建設規程(大正十二年内務省・鉄道省令第一号)第十六条”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2019年6月28日). 2020年1月27日閲覧。 “令和元年国土交通省令第二十号、2019年7月1日施行分”

参考文献

  • 函館産業遺産研究会 編『函館要塞を尋ねて』函館産業遺産研究会、2011年。  函館市中央図書館蔵

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、谷地頭停留場に関連するカテゴリがあります。
  • 停留場情報 - 谷地頭(函館市企業局交通部)
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2系統(湯の川線、大森線、本線、宝来・谷地頭線)
湯の川 - 湯の川温泉 - 函館アリーナ前 - 駒場車庫前 - 競馬場前 - 深堀町 - 柏木町 - 杉並町 - 五稜郭公園前 - 中央病院前 - 千代台 - 堀川町 - 昭和橋 - 千歳町 - 新川町 - 松風町 - 函館駅前 - 市役所前 - 魚市場通 - 十字街 - 宝来町 - 青柳町 - 谷地頭
5系統(湯の川線、大森線、本線)
湯の川 - 湯の川温泉 - 函館アリーナ前 - 駒場車庫前 - 競馬場前 - 深堀町 - 柏木町 - 杉並町 - 五稜郭公園前 - 中央病院前 - 千代台 - 堀川町 - 昭和橋 - 千歳町 - 新川町 - 松風町 - 函館駅前 - 市役所前 - 魚市場通 - 十字街 - 末広町 - 大町 - 函館どつく前