玉村昇悟

玉村 昇悟
広島東洋カープ #65
2021年4月29日 マツダスタジアム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福井県丹生郡越前町
生年月日 (2001-04-16) 2001年4月16日(23歳)
身長
体重
179 cm
84 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2019年 ドラフト6位
初出場 2021年4月29日
年俸 1600万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
この表について
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玉村 昇悟(たまむら しょうご、2001年4月16日 - )は、福井県丹生郡越前町出身のプロ野球選手投手)。左投左打。広島東洋カープ所属。

経歴

プロ入り前

3歳上の兄がプレーしていた影響で越前町立宮崎小学校4年から「宮崎ファイヤーズ」で野球を始め、越前町立宮崎中学校では軟式野球部に所属。右利きであるが、グラブを購入する時に「左の方が投げやすかった」という理由で左利き用のグラブを購入し左投げとなった[2]

中学時代から注目され県内の私立強豪校からも誘いを受けたが地元の福井県立丹生高等学校に進学し、1年春の県大会からベンチ入り[3]。3年夏には敦賀気比山田修義が保持していた49奪三振を超える大会新記録の52奪三振(5試合)を記録し「越前のドクターK」の異名を取り、無名の公立校だった同校を初の福井県大会準優勝に導いた[4][5]。甲子園出場経験はない。

プロ11球団から調査書が届き[6]2019年10月17日に行われたプロ野球ドラフト会議で広島東洋カープから6位指名を受け[7]、11月13日に契約金2500万円、年俸450万円で仮契約した[8]。背番号は65。県大会決勝でも対戦した敦賀気比の4番・木下元秀が同じく広島から育成2位で指名されチームメイトとなっている。

広島時代

2020年は、三軍で基礎練習やスタミナ強化に取り組み、11月1日に二軍の最終戦で実戦初登板したが、6連打を打たれ一死も取れず降板した[9]フェニックス・リーグでは5試合に登板し、計13回を投げ防御率2.08、16奪三振と好投し、東出輝裕二軍監督代行から「すごくタイミングが取りづらい。どの球種でもストライク、空振りが取れて、ボール球も振らせられる。楽しみ。」と評された[10]

2021年は、二軍で3試合に先発し、2勝0敗、防御率2.12と結果を残し、4月29日に二軍でバッテリーを組んでいた同期入団の石原貴規と共に一軍に昇格し、同日の横浜DeNAベイスターズ戦で先発しプロ初登板。捕手を務めたのは同じくプロ初先発出場の石原貴規で、「初先発バッテリー」で臨んだが5回5被安打2四球5失点で黒星デビューとなった[11][12]。6月18日の対DeNA戦(東京ドーム)でプロ初勝利を挙げた[13]。2年目はシーズン中盤から先発ローテに定着し、球団の先発左腕の中では最多の17試合に登板し4勝7敗、防御率3.83。投球回は球団の高卒2年目では前田健太以来となる100イニングに到達し[14]、オフの契約更改では750万円増の1200万円で更改した。

2022年は、春季キャンプ前に福岡ソフトバンク和田毅と自主トレを行った[15]。シーズン開幕から一軍ローテーション入りを果たす[16]も、投球フォームの違和感から4月7日の巨人戦で初勝利を挙げただけで5月に登録を抹消[17]。2勝目は約5か月後の9月4日(DeNA戦)まで持ち越された[17]。シーズン通算では2勝2敗という成績でシーズンを終え、オフには100万円増となる年俸1300万円(推定)で契約更改した[16]

2023年、春季キャンプは二軍スタートだったが、前年に続き最終的に開幕ローテーションを勝ち取った[18]。登板2戦目の対巨人戦(4月9日、マツダスタジアム)でシーズン1勝目を挙げるも[19]、その後は不安定な投球内容もあり降格と昇格を繰り返し、2勝目は4か月後の8月5日の対巨人戦(マツダ)と、前年と同じく時間を要した[20]。最終的に9登板3勝1敗の成績でシーズンを終え、勝利はいずれもマツダスタジアムの巨人戦であった。私生活では同年1月に結婚していたことを、6月に公表[21]

2024年は、アドゥワ誠黒原拓未との開幕ローテーション争いに敗れるも[22]、二軍で7試合4勝2敗、防御率1.60の好成績を収め、5月25日に一軍昇格、シーズン初登板(5失点)[23]セ・パ交流戦に入り2試合で自責点0と好投するも勝ちが付かず、6月15日の楽天戦(楽天モバイル)でシーズン初勝利[24][25]

選手としての特徴

最速147km/hのストレートと、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げる[26]

人物

  • 愛称は「タマちゃん[27]
  • 入団会見で司会者から地元の名産を用いたアピールを求められ、「全国でも、僕の地元の越前ガニはとても有名です。越前ガニも(広島と)一緒の赤なので、その赤に負けないようなピッチャーになりたいです。」と“福井なまり”で回答し、場内で拍手が沸き起こった[28]
  • 入団時の身長177cm、体重75kgはどちらも広島の先輩の大野豊と全く同じサイズという左腕で、担当の高山健一スカウトから「大野さんのような偉大な投手になってほしい」とエールを送られた[29]
  • 妹は福井県高校総体フェンシング女子個人エペで優勝し、全国高校総体(インターハイ)に出場している[30]
  • 好きなタレントは、乃木坂46遠藤さくら[31]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2021 広島 17 17 0 0 0 4 7 0 0 .364 432 101.0 95 13 40 2 1 67 0 0 47 43 3.83 1.34
2022 9 8 0 0 0 2 2 0 0 .500 188 43.2 46 2 13 0 1 21 0 0 19 19 3.92 1.35
2023 9 9 0 0 0 3 1 0 0 .750 199 45.1 52 9 11 0 2 44 0 0 28 25 4.96 1.39
通算:3年 35 34 0 0 0 9 10 0 0 .474 819 190.0 193 24 64 2 4 132 0 0 94 87 4.12 1.35
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績



投手












2021 広島 17 2 13 1 1 .938
2022 9 3 9 0 0 1.000
2023 9 4 7 0 0 1.000
通算 35 9 29 1 1 .974
  • 2023年度シーズン終了時

記録

初記録
投手記録
打撃記録

背番号

  • 65(2020年 - )

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 「広島 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2023年11月15日閲覧
  2. ^ 「無名の高校だからこそじっくり成長できた 玉村昇悟(丹生)【前編】」『gooニュース』2019年10月13日。2021年7月3日閲覧
  3. ^ 「すでにプロ10球団がマーク。福井の公立校に最速145キロ左腕出現」『web Sportiva』集英社、2019年4月23日。2021年7月3日閲覧
  4. ^ 「丹生の玉村昇悟投手がプロ志望届 夏の高校野球福井大会で最多奪三振」『福井新聞社』2019年9月3日。2021年7月3日閲覧
  5. ^ 「“越前のドクターK”広島・2年目の玉村が29日DeNA戦でプロ初先発」『デイリースポーツ』2021年4月26日。2021年7月3日閲覧
  6. ^ “奥川だけじゃない北信越の147キロ逸材左腕 丹生高・玉村昇悟[ドラフトを待つ]”. 中日スポーツ. (2019年10月11日). https://www.chunichi.co.jp/article/11350 2021年7月3日閲覧。 
  7. ^ 「2019年プロ野球ドラフト会議 交渉権獲得選手情報!」『広島東洋カープ』2019年10月17日。2020年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月3日閲覧
  8. ^ 「広島ドラ6、丹生・玉村と仮契約「皆さんから応援される選手になりたい」」『スポーツニッポン』2019年11月13日。2022年2月13日閲覧
  9. ^ 「広島・玉村 2軍デビュー戦で1死も奪えずKO 「新人の洗礼」は大野豊ら名投手への道だ」『スポニチアネックス』2020年11月1日。2021年7月2日閲覧
  10. ^ 「広島ルーキー玉村が初先発で力投「大胆さを持って」」『日刊スポーツ』2020年11月13日。2021年7月2日閲覧
  11. ^ 「玉村と石原、ともに2年目の「初物バッテリー」」『中国新聞社』2021年4月29日。2021年7月2日閲覧
  12. ^ 「カープ玉村、ホロ苦黒星デビューも収穫あり 「思っている通りに投げたら、やっぱりいける」」『デイリースポーツ』2021年4月29日。2021年7月2日閲覧
  13. ^ 「先発崩壊救った!広島の20歳・玉村昇悟がプロ初勝利「もっともっと勝てるように」」『デイリースポーツ』2021年6月18日。2021年7月2日閲覧
  14. ^ 広島・玉村昇悟投手 4勝に終わるも終盤戦はQS率に成長の跡/飛躍のシーズン
  15. ^ エースを頼って実現した自主トレ。玉村昇悟が日米通算148勝左腕・和田毅から受けた影響とは【カープ選手リレーインタビュー『鯉一』#2】
  16. ^ a b 「【広島】玉村昇悟 100万円増の1300万円でサイン「今年は何もしてないので…」」『東スポWEB』2022年11月13日。2023年2月19日閲覧
  17. ^ a b 「広島・玉村、150日ぶり白星 41年ぶり同一カード3戦連続完封導いた 虎に2差」『デイリースポーツ online』2022年9月5日。2023年2月19日閲覧
  18. ^ 「【広島】玉村昇悟、開幕ローテ残り1枠に滑り込み 1軍対外試合初登板で5回1安打無失点」『日刊スポーツ』2023年3月26日。2024年6月18日閲覧
  19. ^ 「予告バースデー勝利!広島・玉村、次戦は「僕と秋山さんの誕生日なんで」 先輩の援護射撃も期待!?」『Sponichi Annex』2023年4月9日。2024年6月18日閲覧
  20. ^ 「【広島】玉村昇悟、4か月ぶり2勝目は“パパ初勝利” 森下の代役「このチャンスを逃すと今年はないと…」」『スポーツ報知』2023年8月6日。2024年6月18日閲覧
  21. ^ 「玉村、1月に結婚していた お相手はインフルエンサー、7月に子どもが生まれる予定」『中国新聞デジタル』2023年6月9日。2024年6月18日閲覧
  22. ^ 「【広島】アドゥワ誠が開幕ローテ入り「相手を考えたときに行ってもらおうと」新井監督3戦目指名」『日刊スポーツ』2023年3月21日。2024年6月19日閲覧
  23. ^ 「【広島】今季初登板の玉村昇悟が2回に5失点 4回で代打送られ交代」『日刊スポーツ』2023年5月25日。2024年6月19日閲覧
  24. ^ 「広島・玉村が6回0/3を3失点で降板 史上7人目の交流戦防御率0・00達成目の前も 今季初勝利の権利は手にする」『デイリースポーツ』2023年6月15日。2024年6月19日閲覧
  25. ^ 「広島・玉村 4度目先発で待望の今季初勝利「勝ててホッとしている」 要所締めた6回0/3を3失点と粘投」『Sponichi Annex』2023年6月15日。2024年6月19日閲覧
  26. ^ 「広島カープがドラフト6位指名した玉村昇悟とは!?」『SPORTS LAB』2019年12月17日。2021年7月3日閲覧
  27. ^ 俊次坂上「地元の公立高校からプロ野球へ 広島のドラフト6位ルーキー・玉村昇悟はなぜ同世代屈指の左腕になれたのか」『文春オンライン』2020年1月31日。2021年10月17日閲覧
  28. ^ 「ドラ6玉村、ほんわかデビュー 癒やしの“福井なまり”「人が多くて…」」『デイリースポーツ』2019年12月10日。2021年7月3日閲覧
  29. ^ 「広島ドラ6玉村 大野さんになる!身長、体重、左投げ、ぜーんぶ一緒「球団背負う投手に」」『スポーツニッポン』2019年11月14日。2021年7月3日閲覧
  30. ^ 「広島カープ玉村昇悟の妹、剣で全国舞台へ 兄譲りの底力 北信越インターハイ2021フェンシング」『福井新聞ONLINE』2021年7月15日。2021年7月17日閲覧
  31. ^ 週刊ベースボール 2月24日増刊号 2022プロ野球全選手カラー写真名鑑

関連項目

外部リンク

  • 個人年度別成績 玉村昇悟 - NPB.jp 日本野球機構
  • 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
  • 65 玉村 昇悟 - 広島東洋カープ公式サイト
  • 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
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