ピッチ (樹脂)

ピッチの滴下試験。水の2300億倍の粘度を持つ。

ピッチ (: pitch) は黒色で粘弾性のある樹脂。石油から精製されるものは歴青植物樹脂から生成されるものはロジンと呼ばれる。

性質

粘弾性を持つ。常温では硬く、強い衝撃を与えると砕けるが、長時間では流動性を示す。クイーンズランド大学1927年より行われているピッチドロップ実験では、漏斗の下が切られてから最初の1が落ちるのに約8年が経過し、2000年に第8滴の滴下が確認された。また諸計算により1980年代には水の2300億倍の粘度があると算出された[1]

用途

古来より、木造船防水に使われた(黒船)。

製法

木材を乾留させると、木炭を残してピッチとタールが得られる。木材の中でもの樹皮が製造に適している。しばしばピッチとタールが混同されるが、タールは液体であり、ピッチは固体に近い性質を持つ点で異なる。

脚注

  1. ^ The Pitch Drop Experiment

関連項目

  • 表示
  • 編集
典拠管理データベース: 国立図書館 ウィキデータを編集
  • ドイツ
  • イスラエル
  • アメリカ