データ・ヘイブン

データ・ヘイブンとは、データの待避所として扱われるコンピュータもしくはコンピュータネットワークの一種である。それが保持するデータは、技術的手段(暗号化)とその立地条件によって政府の干渉から守られる。具体的な立地条件とは、設置された国においてデータの利用を制約する法律が無い・もしくは法律が僅かしか強制力を持たず、犯罪人引渡し条約が無いことである。ヘイブンコー(集中型)とフリーネット(分散型)が今日的なデータ・ヘイブンの2つの典型例である。

データ・ヘイブンの目的

データ・ヘイブンを設立する目的には、インターネット上でネット検閲が行なわれている国のユーザに対して政治的発言の自由を提供するという点が含まれる。

その他の理由には以下が挙げられる:

データ・ヘイブンの支持者の中には、スパムテロリズム児童ポルノの助けとしてデータ・ヘイブンが使われてはならないという者もいるが、まさにそれをデータ・ヘイブンに求める者もいる。

用語の起源

この言葉はブルース・スターリングの 1988 年の小説「ネットの中の島々」で使われた造語である。ニール・スティーヴンスンの 1999 年の小説「クリプトノミコン」の最終節は、データ・ヘイブンを設立しようとする企業家の小集団を扱っている。

関連項目

外部リンク

  • datahaven.net - P2P型のバックアップを行なうソフトウェアとサービス。ユーザは自分の余ったディスク領域を提供するのと引き換えに、他所の複数のコンピュータの余ったディスク領域をバックアップのために使用する。このサイトは Anguilla DNS の運営も行なっている。
  • Icelandic Modern Media Initiative - 調査報道のための世界的かつ安全な退避地を作る計画
  • Declan McCullagh「「独立国」を使って「ネット・データ・ヘイブン」を提供(上)」「(下)」WIRED VISION, 2000年6月6日, 7日。
  • Declan McCullagh「新データ・ヘイブンは成功するか」WIRED VISION, 2000年6月7日。