セルロース分解菌

セルロース分解菌(セルロースぶんかいきん)とは、セルロース化学分解する酵素セルラーゼ)持つである。

概要

セルロース分解菌は土壌やシロアリの体内などに普遍的に存在する。セルロースをなどに分解する。

用途

詳細は「セルロシック・エタノール」を参照

バイオマスからセルロースを分離し、セルロースを酵素を用いて糖分に分解し、微生物によってアルコール変換する。第二世代バイオ燃料として期待される。セルロース系バイオマスからのエタノール生産に関しては、地球環境産業技術研究機構本田技術研究所がコアとなる製造技術を発表していたり[1](参考:アルコール燃料)、独立行政法人産業技術総合研究所が実証実験[2]を行ったりしている。米国でも、ブッシュ大統領がスイッチグラスという草を利用したバイオエタノールの生産について一般教書演説等で何度も言及をし、予算をつけている。エタノール燃料を大規模に導入するためには、セルロースからのエタノール製造が必要になるのはほぼ確実であるとサイエンス誌にも記事が掲載されている[3]。セルロースの加水分解による糖化処理が必要でこれまではセルラーゼ亜臨界水を使用してセルロースを加水分解してきたが、メリーランド大学カレッジパーク校のSteve Hutcheson はチェサピーク湾の沼地で発見されたバクテリア(サッカロファガス デグラダンス(英語版))が強力なセルロース細胞壁の分解能を有する事を突き止めた[4][5][6]。Zymetis社ではさらに効率よく糖に変更するために遺伝子を組み換えて、72時間で1トンのセルロースバイオマスを糖に変換できる事を実証した[7][5]

シロアリ消化器官内の共生菌によるセルロース分解プロセスがバイオマスエタノールの製造に役立つ事が期待され、琉球大学理化学研究所等で研究が進められる[8][9][10][11][12][13][14][15]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ セルロース系バイオマスからのエタノール製造新技術を共同開発
  2. ^ 食料と競合しない多様なバイオマス資源を用いて環境に優しい非硫酸方式によるエタノール製造
  3. ^ Ethanol Can Contribute to Energy and Environmental Goals
  4. ^ UM Scientists Find Key to Low-Cost Ethanol in Chesapeake Bay
  5. ^ a b セルロースを分解しディーゼル、アルコール等を作る新しい微生物
  6. ^ 正念場を迎えた米国の第二世代バイオエタノール(2)
  7. ^ セルロース分解細菌「Saccharophagus dengradans」の パイロット試験
  8. ^ シロアリによるバイオエタノール製造に弾み
  9. ^ シロアリがエタノール生産の救世主に? 代替燃料技術の現在
  10. ^ シロアリの腸からバイオ燃料生産効率を高める新酵素を発見
  11. ^ 国エネルギー省(DOE: Department of Energy)の共同ゲノム研究所
  12. ^ “廃材をバイオ燃料に”. 沖縄タイムス ( 沖縄: 沖縄タイムス): pp. 1面. (2008年7月3日) 
  13. ^ シロアリの新しい利用法
  14. ^ シロアリ腸内共生系の高効率木質バイオマス糖化酵素を網羅的に解析
  15. ^ バイオエネルギー生産のためのシロアリ共生系高度利用技術の基盤的研究

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