ジョセフ・ピックフォード

ジョセフ・ピックフォードの子供たち。(ジョセフ・ライト画)

ジョセフ・ピックフォード: Joseph Pickford、1734年 - 1782年[1])は、イングランド建築家である。ジョージ3世の時代に地方で活動した著名な建築家の1人であった。

生涯

ピックフォードは1734年にウォリックシャーで生まれたが、父の死後、幼少のうちにロンドンへ移り住んだ。石工かつ彫刻家でハイド・パークに事務所を構えるおじのジョセフ・ピックフォードの下で最初の修行を積んだ。ピックフォードは約10年間おじと共に働き、まず石工として、次いで建築家として修行した[2]。ピックフォードは一時、ロンドンとダービーの両方に事務所を構えた。彼は1760年頃ダービーに移り住み、フォアマーク・ホール(英語版)を建てたウォリックの建築家デイヴィッド・ハイオンの代理人となった[2]。そしてウェンマン・コーク(英語版)の筆頭代理人だったトーマス・ウィルキンスの娘メアリーと結婚した[2]。コークが住むダービーシャーのロングフォード・ホール(英語版)は1762年頃、ピックフォードによって改修されている。フライアー・ゲート41番地に彼が自分自身のために設計した家は、現在ピックフォードハウス博物館となり、グレード I のイギリス指定建造物となっている。2006年4月以降、建物は予約したグループのみが見学できるようになった[3]

ピックフォードはイングランドのミッドランド(英語版)各州で広く仕事を手がけたが、町や田園の家をパラディオ式建築で設計することが多かった。彼の友人や顧客にはルナー・ソサエティの会員が多くいた。具体的には、陶器職人のジョサイア・ウェッジウッド、画家のジョセフ・ライト、発明家のマシュー・ボールトンジョン・ホワイトハーストが挙げられる。

主な建築物

  • サン・ヘレンズ・ハウス(英語版) - ダービーシャー、ダービー、キング・ストリート。ジョン・ギズボーンのため1766年-1767年に建築。
  • ハムズ・ホール - ウォリックシャー、コールズヒル。CB アダリーのため1768年に建築。現存せず。
  • エトルリア・ホール(英語版) - スタッフォードシャー、ストーク・オン・トレント。ジョサイア・ウェッジウッドのため1768年-1770年に建築。現在ホテルの一部として残る。
  • サン・メアリーズ教会 - ウェスト・ミッドランズ、バーミンガム。現存せず。

写真集

  • サン・ヘレンズ・ハウス
    サン・ヘレンズ・ハウス
  • ミル(ダービーシャー、チャッツワース)
    ミル(ダービーシャー、チャッツワース)
  • エトルリア・ホール
    エトルリア・ホール
  • ピックフォード・ハウス(ダービー)

脚注

  1. ^ “Joseph Pickford” (英語). Oxford Dictionary of National Biography. Oxford University Press. 2011年7月3日閲覧。
  2. ^ a b c Edward Saunders (1984). “The Villas and Town Houses of Joseph Pickford of Derby (1736-82)”. Architectural History (SAHGB Publications Limited) 27 (Design and Practice in British Architecture: Studies in Architectural History Presented to Howard Colvin): 308-319. JSTOR 1568473. 
  3. ^ “Protesters opposing museum cuts” (英語). BBC (2006年1月21日). 2010年7月3日閲覧。

参考文献

  • Edward Saunders (1993). Joseph Pickford of Derby; a Georgian Architect. Alan Sutton 


画家

フランシス・レガット・チャントリー - アーネスト・エリス・クラーク(英語版) - ウィリアム・ジョン・コフィ(英語版) - ダービー・スケッチング・クラブ(英語版) - ハロルド・グレズリー(英語版) - カウント・ホルツェンドルフ(英語版) - アルフレッド・ジョン・キーン(英語版) - ヘンリー・ラーク・プラット(英語版) - デイヴィット・ペイン(英語版) - ロナルド・ポープ(英語版) - サミュエル・レイナー(英語版) - ルイーズ・レイナー - トーマス・スミス(英語版) - アーネスト・タウンゼンド - ジョージ・ターナー - ジョセフ・ライト

地質学

アッシュフォード黒大理石 - ジョン・ファレイ(英語版) - ウィリアム・マーチン(英語版) - マトロカイト(英語版) - ジョン・モウ - ホワイト・ワトソン(英語版) - ジョン・ホワイトハースト

装飾芸術

いとしのチャールズ王子の部屋(英語版)

軍事史

第9/12ロイヤル・ランサーズ(英語版) - ウィリアム・ゴート(英語版) - ロバート・ケルズ(英語版) - フランシス・オクタヴィアス・グレンフェル - デイヴィット・スペンス(英語版) - 『負傷したフランス軍将校を北米インディアンのトマホークから救うジョンソン将軍

博物学
絵画
ジョセフ・ライト

リチャード・アークライト』 - 『太陽系儀の講義』 - 『インディアンの寡婦』 - 『ロミオとジュリエット』 - 『ミラヴァン(英語版)』 - 『賢者の石を探す錬金術師』 - 『ウェルギリウスの墓』 - 『鍛冶屋の仕事場』 - 『アースストッパー(英語版)』 - 『蝋燭の光に照らされた哲学者(英語版)』 - 『サミュエル・ワード(英語版)』 - 『虜囚(英語版)』 - 『囚われの王(英語版)』 - 『トーマスおよびアン・ボロー(英語版)

磁器
古代ブリテン

クレスウェリアン文化(英語版) - デルベンティオ(英語版) - ストラッツ・パークのローマ砦 - ダービー・レースコースのローマ定住地 - ハンソンの丸木舟(英語版) - 大異教軍 - ヒース・ウッドの丘の埋葬地(英語版) - コッドナー城(英語版) - ダフィールド城 - イックニールド・ストリート(英語版) - ザ・ストリート(英語版) - ザ・ロング・レイン(英語版)

科学・工学
関連項目
組織

アンドリュー・ハンディサイド - イギリス鉄道研究局(英語版) - ダービー哲学会 - ダービー展覧会

人物

アルクムンド・オブ・ダービー(英語版) - ピーター・ペレス・バーデット(英語版) - ドゥーズ・コーク(英語版) - ダニエル・コーク(英語版) - ウィリアム・キャヴェンディッシュ(英語版) - ジェイムズ・ファーガソン(英語版) - リチャード・クニル・フリーマン(英語版) - アルフレッド・グディ - ジョージ・ハーパー・クルー(英語版) - リュウェリン・ジューイット(英語版) - ジョン・ロウム(英語版) - ウィリアム・マンディ(英語版) - ジョセフ・ピックフォード - ワシントン・シャーリー - ジョージ・ソロコールド(英語版) - ジョセフ・ストラット(英語版)

ダービー産業博物館ロウムズ・ミル - ピックフォードハウス博物館 - ダービー中央図書館
典拠管理データベース ウィキデータを編集
全般
  • FAST
  • ISNI
  • VIAF
    • 2
  • WorldCat
国立図書館
  • ドイツ
  • アメリカ
芸術家
  • オランダ美術史研究所データベース
  • ULAN